59.3kg 「リトワニ」石ちゃんありがとう、父ちゃんがニマニマじいちゃんじゃなく男の顔だったログ(。-人-。)
この写真は2020年10月14日「リトワニ」(北海道北見市山下町1丁目3-5寿会館1F)に父とお邪魔したときに撮ったもの。

リトワニ店主石ちゃんと父は2回しか会っていないけど(あ。父が亡くなってからお線香あげにきてくれたから3回か)音楽の話ですごく盛り上がり、昔からの友達みたいになった。
私と同居を始めた2017年、父はすでにうちの階段をのぼるのは無理だった。
「じゃあ2階にあるドラムセット、誰かもらってくれるといったらあげていい?」と言ったらシブシブ承知した。
私がSNSで呼びかけたところ30分もしないうちに「譲ってほしい」と連絡くれたのが石ちゃんだった。
さっそく引き取っていただく日時決め石ちゃんがうちに来た。
私は父ちゃんが未練たらたらになるからささっと持ってっちゃって~って気持ちだったのだけど石ちゃんは
「お父さんのドラムセットだよね。
本当にいただいていいのかお父さんと直接お話して気持ちを聞きたい。」
と言った。
え。
どうしよ~、せっかく手放すとなったのに父の気持ちが変わったら





そんな心配は無用だった。
父は石ちゃんがジャズにもすごく詳しいことに感激し、話が合ってすごく嬉しそうに興奮していた。
「あなたのような方にもらっていただけるなんて光栄だ!
これからお店を開店させるんだね。
レコードも好きなの持って行ってくれ!」と目をキラキラさせていた。

その後できあがった石ちゃんのお店「リトワニ」に2020年10月14日父とお邪魔した。
営業時間は夜8時からなのだけど、石ちゃんが「お父さんにお店を見てほしい。」と昼間父を招待してくれたのだった。

お店には父があげたレコードが飾られていた。

父が来るからあえて目立つところにディスプレイしてくれたのだろう。
石ちゃんの粋な演出のおかげで父は「若い店主の役に立てた」と誇らしい気持ちになれたと思う。

父の気持ちは高揚し、ちょっとヒヤヒヤするくらい杖も使わず動き回っていた。
「危ないから座って」とか「杖使いなさいよ」とか父の興奮に水差すようなこと言わないでいられたのは、介護施設のイベント係経験があったから。
「やばい!」となったらすぐ後ろから腰をホールドするつもりで私は虎視眈々としていた。
私運動神経も反射神経も「無いんじゃないか?」に等しいんだけど高齢者には敏感に反応できるようで、駅の階段踏み外して転げそうになったおばあちゃんをがしっとつかんで助けたこともある。
昔の仕事に感謝



リトワニにはレコードプレーヤーがある。
石ちゃんは父のリクエストレコードを次から次へとかけてくれた。

二人のジャズの話、私にはちんぷんかんぷん。
父は私なんかいないかのように石ちゃんと二人の時間を楽しんでいた。

父の顔つきが見たことないほど「きりり」となっていて「すごいな」と思った。
ジャズのかかっている喫茶店 美味しい珈琲。
何か思い出してうるっときたのをごまかしたのか、本気でジャズに没頭したのかわからないが、父が下を向いて指でリズムとる場面もあった。

石ちゃんは邪魔しないよう、音楽以外で空気を揺らさないよう、ただただ横にいてくれた。
私もおとなしく見守っていた。
そんな優しい店主がいる「リトワニ」

おとといかっちゃんが久しぶりに行ったというので「ああ…あのときの父ちゃんの顔、男友達と好きな音楽の話をしている顔つきだったな」と思い出して再度ログしたくなった



石ちゃん、良き思い出をありがとう




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